モノづくりは典型的な労働集約型産業。基本この産業に従事していても高給取りにはなれない。
本来賃金の安い国がやるべき産業で、経済成長してある程度高賃金になったら脱却していくもの。
日本の場合はそのチャンスは89~90年の頃だった。遅くとも90年代前半には卒業すべきだったんだよ。
逆に言うと日本人の収入がどんどん下落してきたのはいつまでもモノづくりにこだわってきたから。
80年代までの日本の家電とかモノづくりが世界最強だったのは、別に日本人の手先が器用だからとか
技術力だとか経営力だとかが優れてたからではない。
単に欧米の白人たちが面倒くさい「安い仕事」をしたくなかったからにすぎず、
世界的には日本にそういう安い仕事を肩代わりさせてきただけ。
なのに日本人は勘違いした。俺たち凄いモノ作る、作れる。白人を超えた。モノづくりは儲かる仕事だと。
単に欧米人がやりたがらない仕事を、低賃金と長時間労働で請け負ってきただけなのに。
00年代以降、そういう仕事を日本人以上に安い賃金で中国とか新興国が請け負ったので、
日本製品の価格競争力が失われ、家電のようになってしまった。
それでも無理やりモノづくりを維持しようとするから新興国と同じ土俵で賃金レベルを争うことになる。
せっかく80年代を通して、90年頃には世界屈指の高賃金国になれたのに、
いつまでも製造業なんかに関わってるからどんどん低賃銀=収入減=経済停滞のスパイラルに陥ったんだよ。
今ヤバいのは下手に労働集約型モノづくりなんかに関わってるせいで、デジタル産業への鞍替えができないでいる。
EVに乗り換えられないトヨタとか。水素とか言ってるけどそんなものくるわけない。
EVにこんなに人も傘下企業もいらない。
井出の言ってることは本質をとらえている。アップルがモノづくりなんて言ってるか?
つまりそういうこと。
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