
◆なぜこんなに安い?
「こんなに売れるとは想像してなかった」。
車を製造する「上汽通用五菱」(以下、五菱)のマーケティング担当者は年間で1万台を突破できればよいと考えていたと明かす。
想定外のヒットを生んだ「超低価格」は、どうやって実現したのか。設計担当者は「ユーザーのニーズを見極めて機能を思い切って絞り込んだ結果だ」と話す。
五菱が最初の小型EVを市場に投入したのは2017年。2人乗りで1回の充電で走行できる距離は150キロ余りと短く、当初から他のメーカーとの差別化を図るため、低価格路線だった。
政府の補助金を使えば、購入価格は60万円ほど。
しかし、政策変更で補助金の対象が走行距離の長いEVに絞り込まれ、補助金に頼らずに低価格を実現する必要に迫られた。
そこでむだをそぎ落としていくために力を入れたのが市場調査だ。
3000台の試乗車を無料で市民に提供し、9か月にわたって1日の走行距離や行き先などのデータを集めた。
その結果、通勤や子どもの送り迎え、日常の買い物といわゆる“街乗り”のための2台目の車のニーズが高いことがわかり、そのニーズを満たす機能に絞り込んで開発したのだ。
◆冷房なしにエアバッグも運転席のみ
車体価格の4割を占めるバッテリーは、国産の低価格品を採用。
最も安いグレードでは、走行距離を最大120キロに設定して搭載するバッテリーを少なくし、急速充電にも対応せず、冷房もない。
また、エアバッグは運転席のみとするなど、装備も安全基準を満たす必要最小限にした。
SNS“映え”も話題に
低価格に加え、人気を高めたのが“デコレーション戦略”だ。
車体や内装にアニメのキャラクターなどをデコレーションしたモデルをモーターショーに出展。すると、若い世代の間でコンパクトな車を思い思いに模様替えするのが“かわいい”とSNSで人気が広がった。
価格が安い分、デコレーションにもお金をかけられるという。
今や1日1200台の生産能力がある柳州の工場はフル稼働が続く。
4月に行われた世界最大規模の上海モーターショーでも、オープンカータイプのコンセプトカーがひときわ大きな注目を集めた。
来年の発売を目指し、低価格でも多様なニーズを取り込もうと、商品開発でもスピード感を見せる。
以下ソース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210430/k1001300264...
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