「自己責任」を繰り返したシングルマザー


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001 2019/10/11(金) 20:29:34 ID:iAPYfnOG6Y
保坂展人 東京都世田谷区長 ジャーナリスト

 あれは、17〜18年前のことでした。

 ある言葉をめぐって、夜遅くまで、平行線の議論をしていたことを思い出します。

 彼女はシングルマザーで子育ての最中、お子さんには障がいがありました。会話を重ねていくと 「自己責任なんです。私は社会に
救済は求めません」「ここで頑張るかどうか、すべては自分の責任です」と繰り返しました。

 彼女は何度も「自己責任」を強調しました。

 「ひとりで生きられないから、社会保障があるんです。自力で頑張ることも大事ですが、社会的支援を受ける必要がある時もあるんです。
何もかも『自己責任』にしてしまえば、政治や行政は何のためにあるんですか」と私は問いかけました。

 「そう考える人はその人の自由。私は、社会に期待しません。すべては、自己責任だと思います」と彼女は絶対に譲りませんでした。

 エンドレステープのように、「自己責任」を語り続ける彼女に対して、私は「社会的連帯」や「相互扶助」を説きましたが、かたくなに
受け入れてもらえませんでした。

 「自己責任……か。どうして、この4文字に収斂してしまうんだろう」

 私は、固い岩盤のような彼女の価値観にはねかえされ、角度を変えながら対話を試みました。

 「痛みをともなう構造改革」を呼号する小泉純一郎首相が高い支持率を誇っていた頃の話です。現在のように「自己責任」という言葉が
氾濫する前で、私はこの4文字をどうしても飲み込めずに異物感を覚え、妙に耳に残り続けたことを記憶しています。

 そして、あの時の彼女のような考え方をする人たちは、増え続けました。

 当時は、国会で小泉首相と「日本社会に『格差と貧困』があるのかどうか」と議論していた時代でした。今や、日本社会に「貧困と格差」が
拡大していったことは、誰もが認めるようになりました。

「この貧困、自己責任だもの 格差認め自民支える若者たち」
https://www.asahi.com/articles/ASM713DB4M71UTIL00C.h...

 この記事には、「自己責任論を肯定するかどうか」という調査結果が紹介されています。

(続く)

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002 2019/10/11(金) 20:31:38 ID:iAPYfnOG6Y
 早稲田大学の橋本健二教授(社会学)の分析によれば、「格差が広がってもかまわない」と考える人の割合は、この10年間で各所得層で増えた。
しかも増加率は貧困層で最も高く、貧困層の4人に1人は、我が身にふりかかる不利益を受け入れている。そして、貧困層の4割は自己責任論を肯定する。

 政治に多くを期待しない、だがかろうじて維持している「現在の生活」が瓦解するようなら、現政権と自民党を支持するという声につながります。

 また、その傾向と結びついて、若年層や非正規労働で「格差と貧困」の渦中にある人々が、その原因を「社会のルール変更」である政府の政策に
求めることなく、「自己責任」とあきらめて政権与党以外の選択肢を求めないという価値観が広がったことが、長期政権を支えています。

 有権者の日常的心情には、「怒りの表出」を阻害する「自己責任」のロックが複数かかっています。そもそも「政治」と「自分の生活」は無関係
だとさえ感じている人も多数です。

 「ちょっと待てよ。投票で世の中って変わるかもしれないな」と一陣の風が錆びついてしまったロックを外すためには、遠くから聞こえてくる
「国民の皆様」的な一昔前の「政治家言語」は無力です。

https://webronza.asahi.com/politics/articles/201907030000...

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003 2019/10/11(金) 20:59:28 ID:cia5Fm7NqM
>私は「社会的連帯」や「相互扶助」を説きましたが
なぜ寄生先のリソースが無尽蔵だと思ってるんだろう?
手加減する自制心がパヨクには必要だと思うの
本当に困ってる人の為にも

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