◆“憲法”に定められた3つの原則
──アライアンスの精神とは、どのようなものですか。
同年3月、アライアンスの基本方針を定めた“憲法”ともいえる「ルノー・日産アライアンス憲章」に、塙(義一・日産社長。当時)さんとルイ・シュバイツァー(ルノー会長兼CEO[最高経営責任者]。当時)さんがサインしています。そこには、3つの原則が記されています。
1. A spirit of cooperation of understanding and of mutual respect is the basis of the Alliance
(相手を理解し互いに尊重する精神こそアライアンスの基盤である)
2. Preserving respective brands and identities
(それぞれのブランドとアイデンティティを守る)
3. Thanks to complementarity and synergy opportunities, a continuous cross learning process is developed
(互いに補完し、互いにシナジーを出し合うことで、継続的に学び合い成長していける)
つまり、支配する・支配されるの「資本の論理」ではなくて「信頼関係」がアライアンスのベースになっていたのです。
互いのブランドや主体性を尊重し強化しつつ、企業経営はそれぞれの会社が責任を持つ。そしてプロジェクトベースで両社にメリットがあるWin-Winの関係を築きシナジー(相乗効果)を醸成しようというのが「将来の絵」でした。これが、アライアンスの原点となる考え方です。
──実態は、ルノーによる救済合併でした。ルノーが進駐軍のように日産の組織を牛耳るということは、本当になかったんですか。
当初、そう心配する声がなかったわけではありません。ルノーは最初にリップサービスしても、実際に仕事が始まると日産を子会社扱いするのではないかという懸念は消えませんでした。でも、他ならぬシュバイツァーさん自身が、「両社はイコールパートナーだ。日産を子会社扱いしない」と言い続けてくれたのです。
以下ソース【一読の価値あり】
https://diamond.jp/articles/-/20880... (ソースより抜粋)「まずは、シュバイツァーさんの考え方が大きかったと思います。記者会見でも、ルノーが日産に資本注入するのは、日産を再建するためであって、支配するためではないと言っていましたから。」
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