中国政府が、「ビックテック」と呼ばれる巨大ハイテク企業への規制を強める中で、中国電子取引大手のア 
 リババグループの株価が今月2日、下落を繰り返して史上最安値を記録した。   
  2日、香港証券市場でアリババの株価は120.1香港ドルまで下落した。年明けの1株=270香港ドルと比べ 
 れば、年明けから55%の下落となる。1日(現地時間)、ニューヨーク証券市場でもアリババの株価は 
 前営業日比3.95%安の1株=122.49ドルで取引を終えた。   
  香港に上場されたアリババの株価だけを見ると、年初比で時価総額が3兆1600万香港ドル(約45兆円)蒸 
 発した。これは、上海証券市場の代表株である貴州茅台酒(きしゅうちだいしゅ)の時価総額(2兆4200万 
 元=約35兆8000億円)より多い金額だ。   
  アリババの株価下落は、中国政府の規制強化や消費力の減速が影響を与えたものと見られる。中国国家市 
 場監督管理総局は今年4月、市場の支配的地位を乱用したという理由で、アリババに対し、182億2800元 
 (約3254億円)に上る巨額の罰金を科した。これは、アリババの2019年中国内売上高、4557億1200万元 
 (約8兆1500億円)の4%に相当する金額だ。   
  さらに、先月発表した業績も株価下落をけん引した。アリババが18日に公開した2022年会計年度第2四 
 半期(2021年7~9月)の業績は売上高と純利益が当初予想を下回った。アリババの第2四半期の売上は、 
 2006億9000万元(約3兆5900億8000万円)を記録し、前年同期比29%伸びたが、市場予測値(33%) 
 より低かった。同期間の純利益は285億2400万元(約5100億8600万円)と、前年同期比39%減少したこ 
 とが分かった。   
  アリババは、中国政府が推進しているビックテック規制の打撃を最も大きく受けている企業だ。また、習 
 近平政権が「共同富裕(みんなで豊かに暮らそう)」を経済・社会の課題として掲げ、アリババに対する統 
 制が今後も強くなるという見方が支配的だ。   
  一方、昨年10月に中国当局を批判してから、3か月間にわたり行方がわからなかったアリババのジャック 
 ・マー会長は、最近になって香港やオランダなどで活動する姿がとらえられた。  
https://news.yahoo.co.jp/articles/b7b3a7ca36c2172be995b...
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