「新型コロナウイルスの感染拡大が終息した後」の経済対策として、都市部と地方を結ぶ高速道路を無料化すると検討していることが 
 わかったと、産経新聞が報じた。政府はすでに各社への打診を始めており、地方の観光業を支援する狙いだという。このニュースに、 
 日本のネット上では「その前に「今」何をするか議論して」「渋滞が増えると物流に影響が出かねない」など、コロナ終息後の対策を 
 議論している状況やその内容に疑問や批判の声が相次いでいる。   
 過去に休日の「1000円高速」を実施した際に起こった問題をみてみよう。日本経済新聞によると、観光業界では休日に観光客が殺到し、 
 平日の観光客は減少。平日に多く見られた高齢の観光客層も休日に流れ、結果的に年間観光客数も減ってしまったという問題が起こった。 
 もし仮に高速道路の無料化が「休日のみ」になるのであれば、同様の問題は起きかねない。   
 鉄道、バス、フェリーなどのほかの公共交通機関も利用者減に頭を抱えた。あるJR関係者は日経新聞の取材で「環境面や、ほかの 
 公共交通機関との平等性からいっても問題が多いことを改めて訴えたい」とこぼしていたという。起こりうる問題はほかにも考えられる。 
 利用者が増えることによる「渋滞」だ。日ごろ料金を支払っていた利用客にとっては迷惑な話であり、物流にも影響が出かねないだろう。   
 新型コロナウイルスの感染が拡大しており、「今日は大規模感染が起きなかったが、明日はわからない」という綱渡りの状況。感染拡大の 
 影響を受け、旅館で2軒、国内旅行業やクルーズ船などの観光関連事業で4社、飲食関連事業で3社すでに倒産している。就職内定を 
 取り消された学生や、シフトを削られているパート・アルバイトなどもおり、1日を生きるのに精一杯な人たちもいる。いかに感染を 
 抑え込むか、いかに生活が困難な人々を助けるかを今すぐにでも考えなければいけないフェーズであるのは確かだ。「和牛商品券」 
 などという的外れな対策ばかりが表になる今、なぜ「感染拡大が終息した後の経済対策」を考えているのか疑問が残る。   
 テレ朝ニュースによると、政府は感染拡大の終息後に4カ月ほどの期間を設け、旅行に最大3万円のクーポン券を発行する方向で検討を 
 進めている。コンサートなどのイベントも、チケット会社を通じて購入すれば2割相当を補助するという。追加の緊急経済対策は、 
 来月上旬にもまとまると見られている。   
 補助金はもちろん有り難い。しかし、マスク不足や感染を抑えるための対策は不十分。どうか国民を置いてけぼりにせず、目の前の 
 不安ひとつひとつと向き合い、解決してほしいと思うのは私だけであろうか。日本のネット上では、この「高速無料」報道に厳しい声が 
 多数あがっている。    
https://www.mag2.com/p/news/44642...
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