タイを訪れている安倍総理大臣は、日本とASEAN=東南アジア諸国連合の首脳会議で、JICA=国際協力機構への出資を今後倍増させ、 
 ASEAN諸国のインフラ開発や女性活躍などを支えていく考えを示しました。   
 タイを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の4日夜7時すぎから、日本とASEAN加盟10か国の首脳会議に臨みました。   
 この中で、安倍総理大臣は、JICAへの出資を今後倍増させ、ASEAN諸国のインフラ開発や女性活躍などを支えるとともに、技術協力の 
 一環として、来年1月、日本でサイバーセキュリティーの研修を行うことを表明しました。   
 また、北朝鮮による拉致問題について、安倍総理大臣は、被害者と家族が高齢化する中、一刻の猶予も許されないと訴え、早期解決に向けた 
 協力を呼びかけました。   
 このあと、安倍総理大臣は、ベトナム、タイ、ミャンマー、カンボジア、ラオスの5か国との「日・メコン首脳会議」に臨み、「SDGs= 
 持続可能な開発目標」に関して協力を確認する成果文書を採択しました。   
 成果文書には、自然と人材の豊富なメコン地域の永続的な繁栄を実現するとして、日本が各国に対し、廃棄物処理への資金と技術協力を進めて 
 いくことや、農業の生産性向上に協力していくことなどが盛り込まれています。   
 安倍総理大臣は、ベトナムのフック首相と会談し、来年、ベトナムがASEANの議長国と国連安全保障理事会の非常任理事国になることから、 
 北朝鮮問題をはじめ国際社会の課題への対応で緊密に連携していくことを確認しました。   
 ベトナムのフック首相との5回目の首脳会談は、日本時間の昨夜、およそ20分間行われました。 
 この中で、安倍総理大臣は、来年、ベトナムがASEAN=東南アジア諸国連合の議長国と国連安全保障理事会の非常任理事国になることから、 
 「国際社会の課題にともに取り組んでいきたい」と述べました。   
 これに対し、フック首相は、「両国が非常に良好な関係にあることをうれしく思う」と応じました。そして、両首脳は、弾道ミサイルの発射を 
 繰り返す北朝鮮や中国が軍事拠点化を進める南シナ海の問題で緊密に連携していくことで一致しました。   
 また、安倍総理大臣は、フィリピンのドゥテルテ大統領とも会談し、ドゥテルテ大統領が天皇陛下の即位に祝意を表するとともに、首里城の 
 火災へのお見舞いを述べました。   
 これに対し、安倍総理大臣は、「即位礼正殿の儀」への参列に謝意を示すとともに、フィリピン南部のミンダナオ島で相次ぐ地震への被害に 
 お見舞いを表明しました。 
 さらに、南シナ海に面するフィリピンのスービック湾の開発について、道路や物流拠点の整備などの分野で支援していく考えを伝えました。   
 このほか、インドネシアのジョコ大統領とも9回目の会談を行い、戦没者の遺骨収集事業の再開に向けて、協力していくことなどで 
 一致しました。    
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191105/k1001216411...
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