アメリカが建国したばかりの頃、ほとんどのヨーロッパ人がアメリカは僻地であり、弱小国であるとみなしていた。しかし、アメリカは大量の移民を受け入れることで──途中、何度か禁止した時期もあったが──大国へと成長していった。
基本的に、移民の受け入れはその国にメリットをもたらし、豊かにさせてきた。世界に影響力を持つGAFA(Google・Apple・Facebook〈現・Meta〉・Amazon)は、いずれも移民をルーツに持つ若者が創業したことで知られている。
移民は新しいアイデアや新しいエネルギー、価値観をもたらす。それがやがて大きな変化につながり、国を発展させていく。
しかし、日本は人口減少傾向が決定的になっている今に至っても「移民が増えると治安が悪化する」という理由で、移民の本格的な受け入れを拒否している。これから労働や介護を移民に頼るしかないことが明らかなのに、気づかないふりをして、現実から目をそむけようとしている。
外国人が犯罪を行うと、外国人に対する批判が盛り上がるし、何か犯罪が起きたときに「外国人の犯行ではないか」という差別的な言動がネット上で書き込まれることもある。
移民の犯罪率が日本人より低かったとしても「移民のせいで犯罪が増え、社会が不安定になった」というでたらめな言論が一定の支持を集めてしまう現状がある。
だが、日本における外国人の数は増えているが、2013年以降、外国人の犯罪検挙件数はほぼ横ばいの状態が続いている。
外国人移民が子どもをつくれば、少子化の解消につながる可能性もある。
日本では1993年に外国人技能実習制度を導入したが、賃金不払いやパワハラなどの問題が絶えず、国際的な非難の的となってきた。2023年には技能実習制度を廃止し、受け入れる外国人を労働者と位置づけた上で、これまで認められなかった受け入れ先の転籍(転職)を一定条件で認めるなど、新たな制度を導入しようとしている。悪くない傾向だと思う。
日本人の多くは無自覚だが、世界には日本で働きたいと考えている人が少なくない。なぜなら、治安も良いし、清潔で食事も素晴らしいからだ。
働く人だけでなく、学生も積極的に受け入れるべきだ。日本で学びたいと考える外国人学生は多い。韓国や中国では大学の数が少なく、競争が激しいために大学に入学できない人も存在する。私は彼らに対して「日本は大学が余っているから、日本で学んではどうか」と提案している。
日本では定員割れして経営難に陥る大学が出てきている。そういった大学は外国人学生をもっと受け入れるべきだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb485865a75c3c7dd77db...
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