中国の上汽通用五菱汽車が2020年7月末に発売した電気自動車『宏光MINI EV』が中国のプラグイン車セールスで7348台の大ヒット、初登場でテスラモデル3に次ぐ2位となりました。ベースグレードの価格は約45万円で9.3kWhのバッテリー容量です。
(※バッテリ容量比較…日産リーフ:40kWh・62kWh、日産アリア:65kWh・90kWh、VW ID.4:77kWh、テスラモデル3:55kWh・75kWh、テスラモデルS:100kWh)
◇アメリカの『CleanTechnica』も大絶賛
『宏光MINI EV』は、中国の上汽通用五菱汽車(SAIC-GM-Wuling Automobile=SGMW)が、2020年7月下旬に発売した小型電気自動車です。
EVsmartブログが提携しているアメリカのメディア『CleanTechnica』でも『A Star Is Born — China EV Sales Report』と題して、セールスランキング初登場で2位となったことを「新星現る!」的に評価しています。
プラグイン車(電気自動車とPHEV)セールスのランキングを見ると、1位は1万1575台でテスラ『モデル3』。宏光MINI EVが7348台で2位に登場しています。ちなみに、『中国製電気自動車 ORA R1 を世界が絶賛! 100万円で200km以上を実現』で紹介した『Great Wall』(長城汽車)の小型電気自動車『ORA R1』も、2771台で6位に入っています。
◇バッテリー容量は9.3kWhと13.9kWh
宏光MINI EVには3グレードが用意されています。最も安価なベースグレードは電池容量9.3kWhで価格は2万8800元(約45万円)です。ただし、エアコンも暖房のみで冷房はないなど、装備もエコノミー。とはいえ、冷暖房完備の中級グレードで3万2800元(約51万円)、電池容量13.9kWhの上級グレードでも3万8800元(約60万円)という、とても買いやすい価格です。
一充電航続距離はNEDC基準で9.6kWhグレードが120km、13.9kWhグレードが170kmとアナウンスされています。より実用に近いEPA基準に換算すると約70%程度と推定して、それぞれ「84km」「119km」程度となります。
コンパクトな電気自動車というと、三菱のi-MiEVが思い浮かびます。とはいえ、電池容量16kWh、全幅の拡大で軽自動車から登録車となった現行モデルの価格は約300万円〜。電池容量10.5kWhでエントリーモデルとしてラインアップした「M」でも約200万円〜だった(すでに生産終了)ことを思うと、13.9kWhで60万円という価格がいかに衝撃的か理解できます。
中国での報道によると、7月24日に発売された宏光MINI EVは20日間で1万5000台を販売。さらに5万台のバックオーダーを抱えているとのこと。こうしたニュースに対して、日本人としては「中国のEVだから品質が……」とかネガティブな評価をしてしまいがちですが、必要十分な性能をもった電気自動車をユーザーが手の届きやすい価格で提供することも、メーカーとして大切な「技術」であり「品質」でしょう。
以下ソース
https://blog.evsmart.net/ev-news/wuling-hongguang-mini-... 公式ウェブサイト
https://www.sgmw.com.cn/e50.htm...
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