前回
http://bbs95.meiwasuisan.com/newsec/1588072862...に続いて、世界最強日の丸産業没落の話をしよう。
2007年まで太陽光発電出荷量世界シェアトップの座はシャープの指定席だった。ベスト10の半分近くを日本が占める時代が
続いたので、今でも日本の太陽光は世界一だと信じている日本人は多い。しかし、実際には、15年以降日本企業はベスト10にも
入れず、上位の大半は中国企業だ。世界で日本製品を買う国はなく、日本でしか売れない。経産省が、太陽光発電メーカー保護の
ために太陽光発電の買い取り価格だけ異常に高く設定したので、競争力が一気に落ちてしまった。
風力発電でも、最近日立の撤退が話題になったが、日本企業は完全に世界市場から駆逐された。世界トップ10に日本企業の
名はない。経産省は、最先端分野である浮体式洋上風力発電での逆転を狙ったが、うまくいかず、唯一、三菱重工だけが、
風力世界首位のデンマークのベスタスとの洋上風力の合弁会社に大金を出資させてもらって生き残りを図っている状況だ。
世界では太陽光や風力で1キロワット時当たり2〜3円という安値での落札が続くのに日本だけはいまだにその10倍以上で、
「自然エネルギーは原発より高い」という神話が続く。自然エネルギーの世界市場での日本の存在感は「ゼロ」という惨状だ。
自然エネルギー普及に欠かせない送配電技術でも、日本は世界から10年以上遅れてしまった。その結果、仮想発電所(VPP=
全国各地の小規模自然エネ発電をまとめて制御・管理して一つの発電所のように機能させる)産業も育たない。海外企業が参入を
狙うが、何と規制によってその邪魔をするありさまだ。
地球温暖化対策のカギを握るといわれる電気自動車(EV)分野でも、日本企業で本格生産しているのは日産だけで世界7位。
トップは中国のBYD。2位米テスラ、4位独BMW、5位独VW(フォルクスワーゲン)でそれ以外のベスト10は中国企業だ。
トヨタはいまだにEVを販売さえできない。
自動運転でも苦しい状況だ。自動運転実験の聖地、米カリフォルニア州での自動走行実績では、1位グーグル系ウェイモが
234万キロ。人の介入なしでの走行距離が平均2万キロなのに対して、トヨタは走行距離25位でわずか0・3万キロ。
無介入走行は、わずか1キロだ。日産でも3665キロ走行で21位。無介入走行77キロという状況だ。
さらにEVの心臓とも言える蓄電池では、絶対王者パナソニックがついに首位の座を中国CATLに奪われた。ベスト10に
それ以外の日本企業の名はなく、残りは全て中韓の企業という惨状である。 (つづく)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/27232...
返信する