日本はもはや後進国であると認める勇気を持とう【2019年のヒット記事】


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001 2020/01/06(月) 20:04:20 ID:iRtn.yrXyE
<日本は「かつて豊かだった」のではなく、もともと貧しかったのだ。事実、日本の労働生産性の順位はこの50年間ほとんど
変わっていない。昔から傑出した技術大国であったという自らの「勘違い」に向き合わねば、日本経済はトンネルを抜けることは
できない>

「日本はAI後進国」「衰退産業にしがみついている」「戦略は先輩が作ったものの焼き直しばかり」。ソフトバンクグループの
孫正義社長による手厳しい発言が話題となっている。多くの人が薄々、感じている内容ではあるが、公の場では慎重に言葉を
選んできた孫氏の性格を考えると、一連の発言は異例であり、事態が深刻であることをうかがわせる。

実際、日本は多くの面で先進国から脱落しており、ここから再度、上位を目指すのはかなり難しい状況にある。私たちには、
日本はもはや後進国になったことを認める勇気が必要かもしれない。

このところ日本社会が急速に貧しくなっていることは、多くの人が自覚しているはずだが、一連の状況はすべて数字に
反映されている。

日本の労働生産性は先進各国で最下位(日本生産性本部)となっており、世界競争力ランキングは30位と1997年以降では最低と
なっている(IMD)。平均賃金はOECD加盟35カ国中18位でしかなく、相対的貧困率は38カ国中27位、教育に対する公的支出の
GDP比は43カ国中40位、年金の所得代替率は50カ国中41位、障害者への公的支出のGDP費は37カ国中32位、失業に対する
公的支出のGDP比は34カ国中31位(いずれもOECD)など、これでもかというくらいひどい有様だ。

日本はかつて豊かな国だったが、近年は競争力の低下や人口減少によって経済力が低下しているというのが一般的なイメージ
かもしれない。だが、現実は違う。

先ほど、日本の労働生産性は先進各国で最下位であると述べたが、実はこの順位は50年間ほとんど変わっていない。日本経済が
バブル化した1980年代には、各国との生産性の差が多少縮まったものの、基本的な状況に変化はなく、ずっと前から日本の
生産性は低いままだ。1人あたりのGDP(国内総生産)が世界2位になったこともあるが、それはほんの一瞬に過ぎない。

日本が輸出大国であるという話も、過大評価されている面がある。

2017年における世界輸出に占める日本のシェアは3.8%しかなく、1位の中国(10.6%)、2位の米国(10.2%)、3位の
ドイツ(7.7%)と比較するとかなり小さい。中国は今や世界の工場なので、輸出シェアが大きいのは当然かもしれないが、
実は米国も輸出大国であることが分かる。驚くべきなのはドイツで、GDPの大きさが日本より2割小さいにもかかわらず、輸出の
絶対量が日本の2倍以上もある。

ドイツは過去40年間、輸出における世界シェアをほぼ同じ水準でキープしているが、日本はそうではない。1960年代における
日本の輸出シェアはかなり低く、まだ「安かろう悪かろう」のイメージを引きずっていた。1970年代からシェアの上昇が始まり、
1980年代には一時、ドイツに肉薄したものの、その後は一貫してシェアを落とし続けている。

(続く)

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002 2020/01/06(月) 20:06:22 ID:iRtn.yrXyE
生産性や輸出シェアの数字を検証すると、ひとつの特長が浮かび上がってくる。

日本は1960年代までは敗戦の影響を色濃く残しており、社会は本当に貧しかった。しかしオイルショックを経て、70年代の
後半から日本は徐々に豊かになり、バブル期には一時、欧米各国に近づくかに見えたが、そこが日本のピークであった。
 
日本は「昔、豊かだったが、今、貧しくなった」のではなく、日本はもともと貧しく、80年代に豊かになりかかったものの
「再び貧しい時代に戻りつつある」というのが正しい認識といってよいだろう。

筆者はことさらに日本を貶めたいわけではないが、状況の認識を誤ってしまうと、処方箋も間違ったものになってしまう。
日本は昔から貧しかったという厳しい現実を直視し、正面から対峙することこそが、本当に国を愛する心だと筆者は考えている。

冒頭でも紹介した通り、孫氏は、近年の日本企業について「戦略は先輩が作ったものの焼き直しばかり」であると指摘している
わけだが、以前の日本企業は違ったのだろうか。これについてもそうとは言い切れない部分がある。

パナソニックという会社は、かつて松下電器産業という社名だったが、昭和の時代には、よく「マネシタ(真似した)電器」と
揶揄されていた。トヨタも今でこそ、レクサスといったブランド商品を出せるようになったが、米ゼネラル・モーターズの
自動車を参考に製品の開発を続けてきたのは有名な話である。

パナソニックに限らず、日本企業の多くは、欧米企業がヒット商品を出すと、すぐにそれを真似して(今の言葉で言えばパクって)、
より安い価格の製品を出すというのが定番商法だった。マネシタ電器とはこれを皮肉った言葉だが、単にモノマネがダメだという
ニュアンスで、この言葉が使われていたわけではないことに留意する必要がある。

「日本人にはイノベーティブな製品を発明する能力はないが、既存製品を改良する優れた技能があり、それが日本人のパワーだ」と
ポジティブに捉える日本人は少なくなかった。当時、安値販売に邁進する日本メーカーの影響で、多くの欧米企業が倒産に
追い込まれたが、国内世論は「安くて良いモノを出す企業が勝つのは当然だ」という雰囲気であり、路頭に迷う外国企業の社員に
ついて配慮すべきだという声や、顧客はよいモノに対して高いお金を払うべきだといった議論はほぼ皆無であった。

つまり、マネシタ電器という言葉は100%悪い意味ではなく、賢くて商売上手であるというニュアンスが含まれており、むしろ、
パクり商法で利益を上げることこそが、弱小国家が生き残る道であるとポジティブに評価していたのだ。

(続く)

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003 2020/01/06(月) 20:08:32 ID:iRtn.yrXyE
だが、バブル期を経て、社会が多少、豊かになり、日本人は自らの技術力を過信し、昔から傑出した技術大国であったという錯覚を
持つようになってしまった。この基本認識の違いが、現状維持のバイアスを強く発揮することになり、結果として孫氏が指摘
するように「衰退産業ばかりにしがみつく」結果をもたらしている。

もはや投資会社に変貌しているソフトバンクに対しては、自らは技術を開発しないという点で、常に虚業であるとの批判が
寄せられてきた。だが、モノマネに代表されるように、自身ではイノベーティブな開発はしないものの、アイデアと狡賢さ、
そして行動力で勝負するのが日本企業の強みであるならば、実はソフトバンクというのは、典型的な日本企業とみなすこともできる。

日本は後進国に転落したという事実を謙虚に受け止め、これを逆手に取って、もっと狡猾に立ち回る企業が増えてくれば、
袋小路に入った日本経済にも光明が差してくるのではないだろうか。

加谷珪一(経済評論家)

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200103-00010000-ne...

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004 2020/01/06(月) 20:20:35 ID:RbT2Xyd/lI
で、具体的にどうしろと?

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005 2020/01/06(月) 20:29:55 ID:.8YAF/uwAw
後進国に転落したという事実を謙虚に受け止め、これを逆手に取って、もっと狡猾に立ち回れよゴルァ
ということらしい

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006 2020/01/06(月) 22:13:38 ID:5kb4/iIYwQ
無駄に長い。最後の二行でOK。

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007 2020/01/06(月) 22:26:15 ID:osfjqnyPJc
GDP世界第3位の後進国って。
さすがに無理がある。
海外でこんな自虐言ったら謙虚だと思われる前にぶん殴られるぞ。
おまえら舐めてんのかって。

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008 2020/01/07(火) 00:26:10 ID:ijRy5m4xqs
ドル換算で評価されるからどうしても円安だと目減りする。
1ドル50円で計算してもらえるとなんとかなるんじゃないだろうか?

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009 2020/01/07(火) 00:46:32 ID:D.IdFenc/k
ほんと、経済評論家は楽な商売だな。
責任は無い・第一線の経験はない・苦労もない。

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010 2020/01/07(火) 08:21:09 ID:ijRy5m4xqs
経済評論家の仕事は、先のことを予見しないこと。
過去の出来事をあれこれこねくり回して理屈をつけること。
過去から現在までの日本の実績は正にこの記事通り。

国家による為替操作をやめると実績通りになる。

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011 2020/01/07(火) 10:22:59 ID:ijRy5m4xqs
教育内容から変えないと変わらないよ。
昭和の時代から内容が変わっていない。
重い教科書を持ち運びさせてる時点で終わっている。
もちろん歴史のように変化のない記憶系の勉強もあるが、評価の難しい創造性ってやつを鍛えないと駄目だろ。

そもそもだけど、偏差値45のヒトが総理をやっている時点で終わっている。

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012 2020/01/07(火) 10:27:19 ID:nPbN2RcgfU
>>11
「創造性を鍛えろ!」とは、本当に誰もが言うセリフなんだよね。
じゃあ具体的な教育プログラムはと問うと、これまた誰も答えられないww
高級な理屈を吹いたつもりになって悦に浸るのは、やっぱり誰もが犯す愚行。

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013 2020/01/07(火) 10:55:42 ID:ijRy5m4xqs
>>12
具体的にできるよ。
オランダとかでやっている。
他にはフィンランドとかスウェーデンとか。
アメリカ式の教育内容でも良いと思う。
創造性に偏らせすぎると駄目なんだけど、今の日本の教育システムは有能な役人を作り出すシステムなんだよ。
少なくとも企業向けではない。

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014 2020/01/07(火) 11:03:05 ID:ijRy5m4xqs
創造性を伸ばす教育方法の問題点は評価方法が難しくなるってことだけ。
正解が一つの問題を作って解答を答えさせれば評価は簡単。
ところが実際の社会の問題は正解は一つじゃないし解法もいろいろ。
解答一つの問題を答えさせる教育は生産性の低いコンビニの店員や流れ作業を工場で行わせるのには最適なんだろうけど、
現実社会ではほとんど意味がない。
実際に高校で勉強した内容で社会生活で実際に役に立っているものはわずか。

日本の教育システムはどれだけ辛抱強く無駄なことを我慢をして短時間でこなせるかって
ところから脱していない。
学歴って我慢の履歴なんだよな。
根本的に間違っている。

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015 2020/01/07(火) 11:09:26 ID:ijRy5m4xqs
で、大人になると、その我慢ができなかった人間がどういうわけか、仕事の方向性を決めたりする。
国家の方向性を決める政治家のトップが低学歴でしかも子供がいなくて相続税もはらっていない。
社会システムに横入りの特殊システムを特権階級が設定するんだけど、これがおおっぴらすぎると
努力競争の意識が減って行くことから停滞するんじゃないの?

発展途上国って言われている国は間違いなく特権階級の横入りシステムが幅を効かせている。

経済の右肩上がりの原則はその国民の正しい方向への努力の積み重ねでしか成り立たない。
正しい学歴社会ってのは経済の原動力だし、受験地獄も大事。
競争もしなくていいって時点で終わっています。

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016 2020/01/07(火) 12:40:42 ID:p9ZK.jzw36
賃金下がり、物価も安い国になったから、海外からの観光客が来やすくなったのな

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