日本にあふれる「無意味な労働」、生産性が低いのはこれのせいだ【怒れるガバナンス】
労働生産性は分母に「労働投入量(労働者数×労働時間)」、分子に「GDP(国内総生産)」で計算される。GDPが増加するか、労働投入量が減少すれば、労働生産性はアップする。
GDPを増加させるには、イノベーションが活発化したり、経済政策が成功したりしないとなかなか難しい。
そうなると、個々の企業とすれば、労働投入量を減少させる方が手っ取り早い。そのため、人員や労働時間、残業時間をカットし、工場のロボット化などにより、人員削減が図られることになる。
◆くだらない書類作り
日本の労働生産性は低いと言われる。日本生産性本部によると、日本の労働生産性は19年度、主要7カ国(G7)で最低だった。
日本は47.9ドルだが、米国は77ドル。6割にとどまっている。統計をさかのぼれる1970年以降、日本はG7最下位が続いている。
本当だろうか。どうも私の実感に合わない。日本は中小企業が多いことが、労働生産性の低さの原因だと言われるが、世界に冠たるモノづくり国家を標榜(ひょうぼう)していたにもかかわらず、ずっと労働生産性が低いと言われ続けるのは納得がいかない。
これは、ホワイトカラーの生産性が低いからではないのか。ホワイトカラー、すなわちオフィスワーカーの生産性が低いのだと思う。
私は、銀行に勤務していたが、本部勤務の際、くだらない書類作りに追われていたのを覚えている。役員が書類を読みやすいように、主要な指標を黒いサインペンで囲むのだが、そのインクがにじみ、せっかく作成した書類を破棄した思い出がある。
書類をまとめるホチキスの止め方にも注意を払ったものだ。斜めに止めるか、縦に止めるか、役員ごとに好みがあるからだ。バカバカしいと思いながらも、真夜中まで残業して書類作成に励んでいた。
営業活動でも、やたらと無駄な電話をし、見込み客を見つけ、その家(会社)に何度も訪問する。名刺100枚置いて初めて商談にかかることができると教えられたものだ。
顧客データの分析などそっちのけでひたすら体力勝負、ひたすら訪問回数を上げることのみを頑張っていた。
こんなことをしていて労働生産性が上がるわけがない。工場勤務の人に申し訳ない。
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