
「Fight for $15」最低賃金引き上げ運動
https://www.ishes.org/cases/2016/cas_id002054.htm... 米国では最低賃金をめぐる動きが活発になっています。2016年になって、カリフォルニア州とニューヨーク州で最低賃金を時給15ドルに段階的
に引き上げることが決定しました。その流れを作り出したのが、市民運動「Fight for $15(15ドル のために戦おう)」です。
きっかけはファストフード従業員のストライキ
かつて、ニューヨークにあるファストフード従業員の時給は、低所得者の中でも最悪でした。その状況に耐えかねて、2012年、従業員たちが「時
給15ドルへの引き上げと労働組合権」を要求し、1日ストライキを起こしました。このストライキをきっかけに「Fight for $15」運動が全米各地で
展開されます。今では、ファストフードだけで なく、空港やスーパーなどで働くさまざまな職種の人々や、彼らを支援する人たちが参加しています。
最近では2016年8月12〜13日に、バージニア州リッチモンドで数千人のデモ行進が行われました。カリフォルニア州オークランドからデモに参加し
た教師の女性は「家政婦として週40時間働いても生活ができない人がいる。すべての地域で生活に適した賃金にする必要がある。できれば貧困を撲滅したい。どんなに
賢明に働いても生活ができないというのは大きな問題だ」と制度の改善を訴えました。
大統領選挙戦でも議論に
「時給15ドル」が賃上げ運動の目標となっていますが、現状はどうなのでしょうか。連邦政府が定めている最低賃金はおよそ半分の7.25ドルで、2009年から変わっていま
せん。そのため、今秋の大統領選挙戦をめぐって最低賃金の引き上げについて活発に議論されてきました。民主党候補指名争いでバーニー・サンダース上院議員は、時給15
ドルへの引き上げを一貫として公約に掲げました。勝利したヒラリー・クリントン前国務長官も低賃金労働者の支援を約束しています。
時給15ドルの実現
高まる最低賃金引き上げの声を受け、州として初めて行動に出たのが、カリフォルニア州とニューヨーク州でした。2016年3月、カリフォルニア州は現在の時給10ドルか
ら15ドルに2022年までに段階的に引き上げることを決定。それに続いてニューヨーク州も、現在の9ドルから15ドルの段階的な引き上げを決めました。ニューヨーク市では
2018年までに、ニューヨーク市以外は2021年までに行うことになっています。また、ワシントンD.Cやマサチューセッツ州でも具体的な検討が始まっています。
返信する